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2021年5月2日 投稿者: somacoffeekyoto
Q&A, ホームコーヒーについて

コーヒーの保管方法は? – 鮮度の基準と冷却について –

コーヒーの保管方法は? – 鮮度の基準と冷却について –
2021年5月2日 投稿者: somacoffeekyoto
Q&A, ホームコーヒーについて

Index

  • 1 コーヒー豆の【鮮度】って?
    • 1.1 密封して冷暗所へ
    • 1.2 焙煎豆の表面に滲む油は何?
    • 1.3 豆か粉かで日持ちの良さは変わる?

コーヒー豆の【鮮度】って?

焙煎日が最も重要な鮮度の基準です。

コーヒー豆について新鮮と言える期間の目安は、豆のまま常温保存の場合で焙煎後2週間ほどです。

その1~2週間は、適切な保管状態であれば「エージング(熟成)」と呼ばれる変化が起こることによって、香ばしさやシャープさが落ち着いてまろやかな風味が増して行くのをお楽しみ頂ける期間に当たることから、当店ではそれを目安としています。

保管状態が良ければ、たとえ1ヵ月を越えたとしてもお召し上がり頂く分には問題ないものです。

※気温や湿度が高い(15度以上)場所や時期には、さらに短くなります。

※賞味期限については販売店ごとの基準や販売方法によっても異なります。

※関連記事:コーヒー豆や粉が膨らむのはなぜ?-焙煎からエージングまで-

密封して冷暗所へ

密封容器(ガラス瓶・ジップロック・コーヒー用アルミ蒸着ガス抜きバルブ付き保存袋など)に入れ、冷暗所での保管が望ましいです。

見た目の変化はあまりないことから【鮮度】は注目されにくいポイントですが「熱、光、空気、水分」に触れることで劣化しますので、生鮮食品と同じような扱いが望ましいです。特に高温多湿の環境では冷蔵庫に入れてもらい、さらに数か月といった長期保管の場合は冷凍庫のご利用をおススメします。

頻繁に出し入れする際は、豆に極端な温度の上下や結露が起きないようご注意下さい。

※冷えた豆をそのままドリップに使っても問題ありませんが、粉量が数十、数百gとなるような場合には湯温が奪われ、狙いよりも抽出温度が低下してしまう可能性があるので、常温に戻るの待つか器具の予熱を入念に行うといった対策もお考え下さい。

焙煎豆の表面に滲む油は何?

全てのコーヒー豆には植物性の油脂分が含まれています。

焙煎という加熱によって引き起こされる様々な化学反応によって、生豆状態では固く閉まっていた繊維質がほぐれて来ます。固体だった脂分も溶けて油分となり、それが表面に滲み出て来るという変化が起こります。

焙煎度が深煎りになるほど繊維質が開き隙間が多くなっているので、油が滲み出て来る量も多くなります。生豆の種類によっても若干含まれる量に違いがあります。

同じ生豆であれば、焙煎の段階で「二ハゼ」と呼ばれる繊維質が砕ける段階を越えた深煎りに当たる「フルシティー < フレンチ < イタリアン」の順に従って増えて行き、焙煎中からもその変化は目に見える形で起こります。

焙煎度が浅煎り寄りの「ライト < シナモン < ミディアム」くらいですと、時間が経ってもそのような表面の変化は見られません。

つまり、油が滲んでいる=劣化した状態ではないということです。

深煎り豆の場合のみ、焙煎直後の状態に比べて滲みが多くなっているならば、ある程度日数が経過していると判断出来る程度の指標になります。

ただし、新鮮な植物油はサラッとした感じで香気成分が多く溶け込むという性質があるのでコーヒーらしい良い香りが感じられます。そうではなく、見た目や手触りで分かるほどドロドロした感じや鈍い匂いがあるようでしたら酸敗した状態の可能性が高いので召し上がるのは避けた方が良いと思います。

出来るだけ焙煎日を明記して販売されているお店で購入し、それを基準にしてもらえたらと思います。

※関連記事:コーヒー豆・粉の選び方は?

豆か粉かで日持ちの良さは変わる?

豆を挽いて粉にした時点から表面積が増大し、豆の中に蓄えられていて酸素の侵入を防いでいた炭酸ガスなどの気体成分も放出されてしまうことによって急速に劣化が進みます。

数十分という単位でも、そのような野ざらしに近い状態で放置されると揮発や酸化によって美味しさの素になる風味成分が減少して行きます。

さらに劣化が進むと、香り、甘み、奥行きといった風味が感じられなくなる上、特に油脂分の腐敗(酸化)による鈍い風味・嫌なすっぱさ(フルーツ系の酸味とは別の成分)、他の酸化したり炭化した成分から来る雑味や苦みが目立って感じられるようになります。

元はどんなに高級、高品質な豆であっても劣化すれば不味くなりますし、お手軽な普及帯(コモディティークラス)の新鮮なものの方が美味しく感じられるということは、日常的に少なくない場面で体験出来ることで、このようなことはコーヒーに限った話でもないと思います。

それでも食中毒の危険はほぼないとされる食品ですが、人によっては胸やけや胃もたれといった体調不良を引き起こすことは大いにありますので、出来るだけお早めにお召し上がり下さい。

※工場などで密封パッケージされ窒素充填済み(酸化防止加工済み)の製品に関してはこの限りではありませんが、開封時点からは同様です。

※関連記事:コーヒーミルの重要な仕事 – 挽き目・微粉・粒度分布

コーヒーは抽出液となった状態からも急速な劣化が起こっています

ホットコーヒーは酸化、加水分解をはじめとする成分の化学変化や揮発が熱によって進行しやすいことから数分単位で劣化していると言えます。

だからと言って、お店でもない限り淹れてから自然に冷める程度の数十分を気にする必要はありませんが、特にウォーマーなどを使った長時間に渡って高温状態を維持するような保存方法は風味にとっては良くありません。

断熱性が高く密閉出来るボトルやサーバーを使う方法は数時間であれば有効ですが、熱による成分の劣化は避けられません。

数時間、数日単位での保管の際は、抽出後に出来るだけ早く急速冷却しアイスコーヒーにすることで劣化を抑えることが出来ます。そうしたものを密封容器に入れて冷蔵庫で保管しておくのがおススメです。

温めなおしの際は、小鍋や電子レンジなどでゆっくりと温度を上げ、60℃~70℃までを目安に行ってもらうと風味が損なわれにくくなります。

 

※関連記事:アイスコーヒーの作り方は?① -「コーヒー + 氷」方式の問題解決編 –

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