コーヒー抽出の基本概念
コーヒー抽出とは、コーヒー豆から水を使って風味成分を取り出す過程です。この過程について、まず最初に向き合ってほしい事実は、決して魔法や職人技でしかコントロール出来ない類のものではなく、科学的な原理に基づいて、誰にでもコントロールすることが出来るものであるということです。
この入り口を間違えてしまうと、ずっと迷い道と落とし穴の中をさまよい続けるハメになるので、このような道のりが苦手な方であっても、ゆっくり自分のペースで進んでもらえたらと思います。
このページでは、コーヒー抽出に関する知識を以下の構造で整理しています:
- 抽出の基礎 - 抽出を理解するための基本的な概念と用語
- 抽出に影響する条件 - 味わいを左右する様々な要素
- 抽出方式 - 主な抽出方法の分類と特徴
- アイスコーヒーの抽出方法 - 冷たいコーヒーを作るための方法
- 抽出器具 - 各種器具の特徴と選び方
- 関連用語 - 抽出に関連するその他の専門用語
初めてコーヒーを淹れる方も、より深く抽出を理解したい方も、このページが皆様のコーヒーライフの助けとなれば幸いです。
抽出の基礎
コーヒー抽出の過程をより客観的に理解するためのツールとして、科学的な分析方法に基づいた様々な数値や指標がすでに用いられています。
理想的なコーヒーを安定して作りたい方にとって、これらの基礎知識は大きな助けとなります。基本的な用語と概念を学ぶことで、確かな抽出技術を身につけていきましょう。
抽出の科学
コーヒー抽出は、物理的・化学的な現象の組み合わせです。主に以下の原理に基づいています:
- 溶解 (Dissolution): 水溶性の成分(カフェイン、酸、糖類など)が水に溶け出す現象。温度が高いほど溶解速度が上がります。
- 拡散 (Diffusion): 濃度の高い領域から低い領域へと分子が移動する現象。コーヒー粉の内部から表面、そして水中へと成分が拡散します。
- 浸透 (Percolation): 水がコーヒー粉の層を通過する際に成分を抽出する現象。粉の粒度や層の厚さが影響します。
これらの現象は、温度、時間、圧力、粉の表面積(粒度)などの条件によって変化します。例えば、温度が10℃上昇すると、化学反応速度は約2倍になるという経験則(アレニウスの法則)があります。これがなぜ熱湯抽出と水出しで風味が異なるかの理由の一つです。
- ろ過分離 (Filtration): フィルターを用いてコーヒー液から粉を取り除く方法で、透過式抽出の基本となる分離方法です。注水方法、ドリッパー、フィルターなど抽出条件の違いが味わいに反映されやすい方法となります。
- 沈殿分離 (Sedimentation): コーヒー粉とコーヒー液を分離する工程の一つ。水に対する比重の違いを利用して粉を自然に沈殿させ、上澄み液を取る方法で、浸漬式抽出の基本となる分離方法です。
- 溶解度 (Solubility): コーヒー豆の各成分が水に溶け出しやすさを示す性質です。温度や時間によって変化し、抽出される風味に大きく影響します。
- 濃度勾配 (Concentration Gradient): コーヒー粉層内での濃度の差のこと。抽出が進むにつれて変化し、溶解・拡散・浸透が進行する全体的なスピードに影響します。
- 温度勾配 (Temperature Gradient): コーヒー粉層内での温度の差。均一な抽出や再現性の高い抽出を行なうためには、この温度差を把握するように努めることも重要です。
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ブリューレシオ (Brew Ratio): コーヒー粉の質量と抽出に使用する水の質量の比率。味わいの濃さ(濃度)を調整する重要な要素です。一般的に「粉量:注水量」で表記され、例えば1:15はコーヒー1gに対してお湯15gを使用することを意味します。
さらに詳しく
ブリューレシオは、レシピの基本となる要素で、同じコーヒー豆、同じ抽出方法でも、ブリューレシオを変えることで、全く異なる味わいを作り出すことができます。例えば、1:15はバランスの取れた味わい、1:10は濃厚な味わい、1:18は軽やかな味わいになる傾向があります。
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TDS (Total Dissolved Solids:総溶解固形分): 抽出されたコーヒー液内に溶け込んでいる物質の総量を示す指標で、主にコーヒーの濃度を表します。単位はppm(parts per million)または%で示されます。専用の濃度計(BRIX/TDSメーター)で測定します。理想的な範囲は一般的に1.15〜1.45%程度とされています。
さらに詳しく
TDSは、コーヒーの濃度(強さ)を示す指標であり、高いほど濃く、低いほど薄い味わいになります。ただし、TDSが高いからといって必ずしも美味しいコーヒーとは限りません。抽出のバランスが重要です。家庭では測定器がなくても、味わいの濃さとして感覚的に理解することができます。
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抽出収率 (Extraction Yield): コーヒー豆から実際に水に溶け出した成分の割合を示す指標です。例えば20%の抽出収率とは、使用したコーヒー豆の20%が水に溶け出したことを意味します。TDSの値と抽出量、投入したコーヒー豆の量から計算され、理想的な範囲は一般的に18〜22%程度とされています。
「抽出効率」と表現されることもありますが、正確には「収率」が適切な用語です。収率は原料と得られた成分の量の比率を明確に示す用語だからです。さらに詳しく
抽出収率は、コーヒー豆からどれだけの成分が抽出されたかを示す指標です。18%未満だと酸味が強く風味が弱い「未抽出」、22%を超えると苦味や渋みが強い「過抽出」になりやすいとされています。ただし、理想的な抽出収率は、コーヒー豆の種類や焙煎度合い、抽出方法、そして何より個人の好みによって異なります。
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抽出コントロールチャート (Brewing Control Chart): コーヒーの抽出における理想的なバランス(強度と抽出率)を示すグラフ。横軸に抽出率(Extraction Yield)、縦軸に濃度(TDS)を取り、最適な抽出を見つけるための指針となります。
さらに詳しく
抽出コントロールチャートは、SCAA(米国スペシャルティコーヒー協会)によって提唱されたもので、コーヒーの抽出を科学的に分析するためのツールです。チャートの中心付近が理想的な抽出とされ、右上にいくほど過抽出、左下にいくほど未抽出の状態を示します。
- 過抽出 (Over-extraction): コーヒー豆から必要以上に成分が抽出された状態です。抽出時間が長すぎる、粉が細かすぎる、湯温が高すぎるなどが原因で起こります。苦味や渋みが強く、舌の奥に残る不快な後味が特徴です。味わいの複雑さや個性が失われ、平板な印象になることもあります。
- 未抽出 (Under-extraction): コーヒー豆から十分に成分が抽出されていない状態です。抽出時間が短すぎる、粉が粗すぎる、湯温が低すぎるなどが原因で起こります。酸味が際立ち、風味が弱く、水っぽい印象になります。また、ナッツや穀物のような風味が強調され、バランスを欠いた味わいになることがあります。
- Q:ブリューレシオとは何ですか?
- A:コーヒー粉の質量と抽出に使用する水の質量の比率で、味わいの濃さを調整するためのものです。「粉量:注水量」で表記され、例えば1:15はコーヒー粉1gに対してお湯15gを使用することを意味します。
- Q:過抽出、未抽出とは何ですか?
- A:過抽出は、苦味や渋味が強く出てしまう状態。未抽出は酸味が際立ち、風味が弱く、輪郭のぼやけた薄い味わいになってしまう状態です。
抽出に影響する条件(レシピの構成要素)
抽出プロセスのフロー図
この図は、コーヒー抽出における主要な入力要素(左側)が抽出プロセスを通じて、どのように風味特性(右側)に影響するかを示しています。例えば、粉を細かくすると抽出効率が上がり、苦味やボディ感が増す傾向があります。
- レシピ (Recipe): コーヒー抽出の条件をまとめたもの。再現性を高める。
- 変数 (Variable): 抽出に影響を与える要素(湯温、時間、粉量など)。変動要因
- 測定誤差 (Measurement Error): 分量や時間、TDSなどの測定におけるズレ、計算ミス。正確な情報伝達や再現性の阻害要因。
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外部環境 (External Environment): 周囲の温度、器具類の水平や配置、風など、抽出環境も味わいに影響を与える要素です。例えば、気温が低いと抽出温度が下がりやすく、風が強かったりドリッパーが傾いていたりすると抽出にムラが生じる可能性があります。ドリッパーやサーバー、カップが水平な場所に設置されているか、温まっているかなど、まずは安定した抽出環境を確保することが重要です。
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抽出環境は、見落とされがちですが、コーヒーの味わいに大きな影響を与える要素です。特に、屋外で抽出する場合は、風や気温の変化に注意が必要です。また、使用する器具の材質や形状によっても、保温性や熱伝導率が異なるため、抽出温度に影響を与えることがあります。
- 粉の粗さ (Grind Size): コーヒーの抽出速度や味わいに大きく影響する要素。抽出方法によって適切な粗さが異なります。細かすぎると表面積が増え、成分が過剰に抽出されて苦味や雑味が出やすく(過抽出)、粗すぎると成分が十分に抽出されず、酸味が強く風味が弱くなりがちです(未抽出)。
- メッシュ (Mesh): 粉の粒度やフィルターの網目の細かさを表す単位。ミルのダイヤル値やフィルターの網目の大きさは各メーカーや商品によってバラバラです。統一基準で表す場合、メートル法を用いてマイクロメートル(μm)単位で表すことが多いです。メッシュの国際規格を用いる場合、数値が大きいほど細かいことを指す点に注意。
- 微粉 (Fines): 挽いたコーヒー粉の中に含まれる非常に細かい粉。もともと成分が溶けだしやすい上に、フィルターの目詰まりを引き起こすことで、過抽出傾向で雑味の多い味わいの原因になることも。
- 蒸らし (Blooming): 本格的な抽出の前に少量の湯をコーヒー粉に注ぎ、蒸らす工程。コーヒー粉のガスを抜き、固着した成分をほぐすことで、粉層全体から均一な抽出を促す効果があります。
- ガス抜き (Degassing): 焙煎後のコーヒー豆から放出される炭酸ガスを抜くこと。新鮮な豆ほどガスを多く含み、抽出の妨げになることがあります。蒸らしはこのガス抜きを目的の一つとしています。
- コーヒー豆と水の量 (Coffee-to-Water Ratio): 抽出するコーヒーの濃度を大きく左右する要素。好みの濃さに合わせて、ブリューレシオと呼ばれる、使用するコーヒー豆とお湯の比率を調整します。
- 水温 (Water Temperature): コーヒーの成分抽出に影響を与える重要な要素。一般的には85-95℃辺りが適切とされることが多いですが、目的の風味、焙煎度や豆の種類、レシピ、器具、抽出方法によって調整が必要です。温度が低いと未抽出より、高いと過抽出よりとなりやすい傾向があります。
- 抽出時間 (Brewing Time): コーヒー粉が水に触れている時間。抽出方法や粉の粗さによって適切な時間は異なります。適切な抽出時間は、バランスの取れた味わいを実現するために重要です。短すぎると未抽出、長すぎると過抽出になります。
- 1投時間 (Pouring Time per Interval): 注水を複数回に分割する場合など、1回あたりの注水と待機に掛かる時間。総抽出時間に影響。
- 水の注ぎ方 (Pouring Pattern): ドリップコーヒーにおいて、注ぐスピード、湯量、注ぐ場所、軌道などが抽出の均一性や味わいに影響します。一定のリズムにコントロールして注ぐことが重要です。全体に回しかけるサークルポア(いわゆる「の」の字を書く)。中心のみに注ぐセンターポア、雫のようにポタポタと注ぐ滴下式注水法(いわゆる点滴)など。
- チャネリング (Channeling): 抽出中に水がコーヒー粉全体に均一に浸透せず、抵抗の少ない特定の箇所(チャンネル)を通って流れ出てしまう現象。抽出不足や過抽出を引き起こし、バランスの悪い味わいの原因となります。
- コーヒードーム (Coffee Dome): ドリップ抽出時にコーヒー粉の表面が膨らんで形成される丘状の盛り上がり。焙煎度が深く新鮮な豆ほど二酸化炭素の放出が活発で大きなドームを形成します。蒸らしの段階で顕著に見られ、抽出の均一性に影響を与える要素の一つです。
- 撹拌 (Agitation): 抽出中にコーヒー粉と水を意図的に混ぜ合わせること。コーヒー粉全体にお湯を均一に行き渡らせ、抽出ムラを防ぎ、成分の抽出を促進する効果があります。
- 流量 (Flow Ratio): 透過式ドリッパーでの抽出において、注水時やろ過時の液体の流れる速さを数値で表す際の指標。注水時とろ過時の流量のバランスによって、コーヒー粉への水の浸透時間に変化が生じ、味わいに影響を与えます。
- 目詰まり (Clogging): フィルターがコーヒー微粉で詰まること。抽出速度の低下によって過抽出による雑味の原因となる場合も。
- 湯温降下 (Water Temperature Drop): 抽出中にお湯の温度が下がる現象。成分の拡散速度に影響。
- 水の質 (Water Quality): 水に含まれるミネラル分(硬度など)やpHがコーヒーの風味に影響を与えることがあります。一般的に、硬度が低く、中性の水がコーヒーの風味を引き出しやすいとされています。
- コーヒー豆の鮮度 (Coffee Bean Freshness): 焙煎からの時間経過とともにコーヒー豆の風味は劣化します。新鮮な豆を使用することで、より豊かなアロマとフレーバーを引き出すことができます。
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コーヒー豆の熟成(エージング) (Bean Aging): 焙煎後のコーヒー豆は、時間経過とともにガスが抜け、メイラード反応などの化学変化が進みます。これにより、風味や口当たりが変化するため、抽出に影響を与える要素となります。豆の熟成度合いに応じてレシピを調整することで、よりポテンシャルを引き出した抽出が可能になります。
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コーヒー豆の熟成は、焙煎直後から始まり、数日後から数週間後が飲み頃とされることが多いです。熟成が進むと、酸味が穏やかになり、甘みやコクが増す傾向があります。ただし、熟成が進みすぎると、風味が劣化し、酸化したような味わいになることがあります。
抽出条件の変更による味わいへの影響
抽出条件 | 変更 | 酸味 | 甘み | 苦味 | ボディ感 |
---|---|---|---|---|---|
粉の粗さ | 細かく | ↓ | ↑→ | ↑↑ | ↑ |
粗く | ↑ | ↓ | ↓↓ | ↓ | |
水温 | 高く | ↓ | ↑ | ↑↑ | ↑ |
低く | ↑ | ↓ | ↓ | ↓ | |
抽出時間 | 長く | ↓ | ↑→ | ↑↑ | ↑ |
短く | ↑ | ↓ | ↓ | ↓ | |
ブリューレシオ | 濃く(1:10など) | ↑ | ↑↑ | ↑ | ↑↑ |
薄く(1:18など) | ↓ | ↓ | ↓ | ↓↓ |
※ ↑:増加、↓:減少、→:変化が少ない、↑↑/↓↓:大きく増加/減少
この表は一般的な傾向を示しており、コーヒー豆の種類や焙煎度合いによって異なる場合があります。自分の好みの味わいに近づけるために、これらの条件を調整してみましょう。
- Q:コーヒー豆の鮮度や熟成度合いはなぜ重要ですか?
- A:焙煎からの時間経過とともにコーヒー豆の風味は劣化します。新鮮な豆を使用することで、より豊かなアロマとフレーバーを引き出すことができます。また、焙煎後のコーヒー豆は時間経過とともにガスが抜け、化学変化が進み、風味や口当たりが変化します。豆の熟成度合いに応じてレシピを調整することで、よりポテンシャルを引き出した抽出が可能になります。
抽出方式
抽出方式の分類と特徴
コーヒーの抽出方式は、主に「水とコーヒー粉の接触方法」と「コーヒー粉と液体の分離方法」によって分類されます。それぞれの方式には特徴があり、得られる風味プロファイルも異なります。
抽出方式 | 特徴 | 代表的な器具 | 難易度 |
---|---|---|---|
透過式 | 水がコーヒー粉の層を通過 | ドリッパー、エスプレッソマシン | ★★☆ |
浸漬式 | コーヒー粉を水に浸す | フレンチプレス、トルコ式 | ★☆☆ |
複合式 | 透過と浸漬の両方の特性 | サイフォン、クレバー | ★★★ |
水出し式 | 低温の水で長時間抽出 | 水出しポット、コールドブリューワー | ★☆☆ |
※ 難易度:★☆☆(簡単)~★★★(難しい)
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透過式 (Drip)
主に重力や蒸気圧を利用し、コーヒー粉に注いだ水を粉とフィルターに通すことでエキスを抽出する方法。幅広い分類であり、ハンドドリップやオートドリップ(コーヒーメーカー)、エスプレッソなどで用いられる方式の多くがこれに該当します。粉層内を水が流れるパターンと粉のろ過方法によって抽出する成分をコントロールできるのが特徴です。
この方式は「ろ過分離法」を応用したもので、フィルターを用いてコーヒー粉と液体を物理的に分離しながら抽出を行います。ドリッパーやフィルターの仕様が風味に大きく影響します。
- ハンドドリップ・ポアオーバー (Hand Drip / Pour Over): ドリップコーヒーの中でも、特に手動で丁寧にお湯を注ぎながら抽出する方法を指します。湯の温度、注ぐスピード、量、軌道などをコントロールすることで、繊細な味わいを引き出すことができます。
- エスプレッソ (Espresso): 透過式の一つで、高い圧力(約9気圧)のお湯を短時間(約25〜30秒)で細かく挽いたコーヒー粉に強制的に通過させ、高濃度のコーヒーを抽出する方法。空気圧や蒸気圧を利用して注水時の水圧を生み出す機構を備えています。高圧で抽出された油脂分と炭酸ガスの効果でクレマと呼ばれる白から褐色の細かい泡が浮き立つという特徴があり、凝縮された風味とコクがあります。
- エアロプレス (AeroPress): シリンダー状の器具にコーヒー粉とお湯を入れ、空気圧を利用してコーヒーを抽出する比較的新しい方法。手軽に持ち運びもでき、抽出時間の調整や逆さにするなどの多様なレシピで抽出可能です。
- マキネッタ (Moka Pot): イタリア発祥の直火式エスプレッソメーカー。下部のボイラーで沸騰したお湯が蒸気圧でコーヒー粉を通過し、上部のチャンバーに抽出される仕組み。家庭で手軽にエスプレッソのような濃厚なコーヒーを楽しめます。
- パーコレーション (Percolation): 容器の下部で加熱したお湯を管を通して上部のコーヒー粉に循環させて抽出する方法。現在ではあまり一般的ではなく、アウトドア用の簡易抽出器具として用いられることが多い。高加熱、金属フィルターなどの条件によって力強くワイルドな風味が楽しめます。
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浸漬式 (Immersion)
コーヒー粉全体を水に浸して抽出する方法の総称です。「沈殿分離法」を主とし、容器の底に粉が沈んだ状態で上澄みを取る方式が一般的です。透過式に比べて抽出時間はやや長くなる傾向がありますが、器具や工程がシンプルなため、初心者でも安定した風味を得やすいという利点があります。
- フレンチプレス (French Press): 粗挽きのコーヒー粉を容器に入れ、お湯を注いで一定時間浸した後、水に浮きやすい粗い粉をプランジャー(フィルター付きの押し具)で押し下げて(プレスして)抽出する方法。コーヒーオイルや微粉が抽出されやすいため、上澄みの舌触りは滑らかで芳醇ながら、後味には粉のザラつきが感じられやすい。
- トルコ式(Turkish): 極細挽きのコーヒー粉と水(場合によっては砂糖も)を、イブリックという専用の小鍋に入れ、弱火で何度か沸騰させながら抽出する方法。上澄みだけをすすって楽しみます。粉は非常に細かいため、熱湯との接触面積が大きく、短時間で濃厚な風味が抽出されます。カップの底に残ったコーヒー粉の模様で占いを行う文化を生み、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。
- コピ・トゥブルック (Kopi Tubruk): インドネシアの伝統的な抽出方法。細挽きのコーヒー粉に熱湯を注ぎ、粉を沈殿させて上澄みを飲みます。シンプルな道具で本格的な味わいを楽しめる方法として、東南アジアで広く親しまれています。
- カッピング(Cupping): SCAやCOEなど国際的な業界団体で採用されている風味評価方法において用いられる方式。細かい仕様が規定されていますが、基本はシンプルな浸漬式。レシピや器具や人などといった、抽出条件や主体からの影響を除外することで、豆の持つ風味のみを正当に評価するための方式として採用されています。
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複合式 (Hybrid)
- サイフォン (Siphon): 沸騰したお湯の蒸気圧と冷却時の真空圧を利用してコーヒーを抽出する器具。フラスコとロートで構成され、液体が自動的に移動していく視覚的な面白さもあります。加熱時は浸漬状態、冷却時は透過状態となり、クリアでありながらコクのある味わいが特徴です。準備と片づけに手間がかかりますが、その独特な風味は多くのコーヒー愛好家に支持されています。
- クレバー式(Clever): クレバードリッパーという弁付きの専用ドリッパーを用いる方式。サーバーやカップの上に置くことで自動的にろ過が始まる仕組みです。最初はドリッパー内で浸漬状態が保たれ、弁が開いた段階からは透過状態となります。ハリオスイッチドリッパーなど、透過と浸漬を切り替えられる製品も増えており、抽出の新たなトレンドとなっています。
- ドリップバッグ式(Drip bag): ドリップバッグとは、簡易ドリッパーとフィルター、挽いた粉が一体化した製品で日本発祥。カップに乗せるだけでドリップができる手軽さが特徴です。注ぎ始めは透過式ですが、カップにコーヒーが貯まってくると、ドリッパーが徐々にコーヒー液に浸かり、後半は浸漬状態で抽出が進行します。手軽さと味わいのバランスが取れた方法です。
透過式と浸漬式の要素を併せ持つ抽出方式です。従来の分類では明確に区分できない方法が増えてきたため、この新しい分類を設けています。複合式の特徴は、抽出過程で透過と浸漬の両方の状態が現れることで、それぞれの良さを活かした味わいが得られる点です。
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水出し式 (Cold Brew)
水出し式は、常温または冷水(一般的に25℃以下)を使用して抽出する方法です。これは抽出温度による分類であり、透過式や浸漬式といった分離方法とは別の観点です。水出しコーヒーは必ずしも冷たく飲む必要はなく、温めてホットコーヒーとして楽しむこともできます。
低温の水を使用するため、熱湯抽出に比べて成分が溶け出すのに8〜24時間程度の長い時間が必要です。しかし、熱を加えないことで、コーヒー豆本来の風味が損なわれにくく、苦味や酸味が抑えられ、甘みが引き立つまろやかな味わいが特徴です。カフェイン含有量は熱湯抽出より多くなる傾向があるため、カフェインに敏感な方は注意が必要です。
さらに詳しく
水出しコーヒーの特徴:
- 抽出温度: 15-25℃程度。温度が低いほど抽出に時間がかかりますが、より繊細な風味を引き出せます。
- 抽出時間: 8-24時間。豆の焙煎度や粒度、目的の濃さによって調整します。
- 粒度: 中粗挽きから粗挽き。細かすぎると苦味が出やすくなります。
- ブリューレシオ: 一般的に1:8から1:12。濃縮液として抽出し、飲む時に希釈することも可能です。
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抽出方式による分類
- 複合式: あらかじめ専用のフィルターパックに粉を詰めて水に浸しておく方式。もしくは、コーヒー粉を水に浸し、一定時間後にフィルターで濾過する方式。
- 透過式(滴下式): ドリッパーにコーヒー粉を入れ、常温の水を専用の注水器具で少しずつ注いで抽出する方法。
- 氷出し方式: コーヒー粉の上に氷を置き、溶けた水で徐々に抽出する方法。滴下式の一種に当たります。最も低温で抽出できるため、繊細な風味を引き出せます。
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専用器具
- 水出しポット: フィルター付きの浸漬容器。家庭用として人気があります。
- コールドブリューメーカー: 水滴の落下速度を調整できる専用器具。
- フィルターバッグ: 不織布製の専用バッグ。手軽に水出しを楽しめます。
- Q:透過式、浸漬式、複合式の違いは何ですか?
- A:透過式は、コーヒー粉の上から注いだ水を粉とフィルターに通して抽出する方法。浸漬式は、コーヒー粉全体を水に浸して抽出する方法。複合式は、透過式と浸漬式の要素を併せ持つ方式、もしくはどちらの方式でも可能な抽出方法です。
初心者のための抽出ガイド
失敗しないための注意点
コーヒー抽出で初心者がよく直面する問題と、その対処法をご紹介します:
- 豆や粉がお好みに合っていない場合:
- 銘柄よりも焙煎度を先にチェック
- 店員さんがいれば、好みの味わいを伝える
- 好みだった豆の特徴や商品名を覚えておく
- 苦すぎる/渋すぎる場合:
- 粉を粗めに挽く
- 抽出時間を短くする
- 湯温を少し下げる(90℃程度に)
- コーヒー粉の量を減らす
- 酸っぱい/薄い場合:
- 粉を細かめに挽く
- 抽出時間を長くする
- 湯温を上げる(95℃程度に)
- コーヒー粉の量を増やす
- 味にムラがある場合:
- 注水を均一に行う
- 抽出中のコーヒー粉を軽くかき混ぜる
- 抽出後のコーヒー液をよくかき混ぜる
- 蒸らしの時間を十分に取る(30秒程度)
- 蒸らしの温度をやや高めにする(90℃程度)
こだわらなくても良いポイント
初心者の段階では、以下の点にはあまりこだわる必要はありません:
- 高価な器具: 基本的な器具で十分美味しいコーヒーが淹れられます。まずは基本を習得しましょう。
- 高価な豆: ゲイシャやマイクロロットなどは希少性と独特の風味などの要素も含めて高価となっています。それが多くの方にとって好みに合うとか美味しいと感じられるかの基準だけで価格が決まっている訳ではありません。まずは自分好みの味わいを見つけましょう。
- TDSや抽出収率の数値: 自分好みの味わいが判断出来れば十分です。精密な測定器や評価、細かい計算は上級者やプロ向けであり、必須ではありません。
- 複雑な注水パターン: ある程度均一に注げれば良いので、シンプルな注水パターンから始めましょう。
最小限の道具で始める方法
以下の道具があれば、十分に美味しいコーヒーを淹れることができます:
- ドリッパー: カリタ三つ穴やメリタなどの透過速度が遅めのものや、フレンチプレスなどの浸漬式器具を使う。ブレが少なく安定性の高いものがおすすめ
- ペーパーフィルター: ドリッパーに合ったもの
- 電気ケトル: 細口で、意識しなくても適切な注水がしやすいもの
- 計量スプーン: 正確な計量とは行かなくても、一定量を測る習慣が大事
- 焙煎・製粉されてから新鮮な豆や粉: 細かな道具や淹れ方の違いよりも、豆の品質や鮮度の方が結果に大きく影響します
毎回自分でハンドドリップするのが億劫と感じるようでしたら、背伸びせずにドリップバッグコーヒーやコーヒーメーカーから始めてみるのも良い選択です。
アイスコーヒーの抽出方法
アイスコーヒーは、様々な方法で作ることができます。大きく分けると「熱抽出後に冷却する方法」と「最初から冷水で抽出する方法(水出し)」の2種類があります。それぞれに特徴があり、好みや状況に応じて選ぶことができます。
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急冷式 (Flash Brew / Japanese Iced Coffee)
熱抽出したコーヒーを素早く冷却する方法です。ドリップやエスプレッソなど、通常のホットコーヒーと同じ抽出方法を用いて、その後冷却します。香り高く、酸味や風味がはっきりとした味わいが特徴で、水出しとは異なる風味プロファイルを楽しめます。
- 氷出し方式 (Ice Brew): あらかじめサーバーに氷を入れておき、その上にホットコーヒーを直接抽出する方法。抽出と同時に冷却されるため、香りの損失を最小限に抑えられます。氷の量を考慮して濃いめに抽出するのがポイントです。
- 直接冷却方式: 抽出したホットコーヒーに直接氷を加えて冷やす方法。手軽ですが、氷による希釈を考慮する必要があります。
- 間接冷却方式: コーヒーを氷水や冷却器で外部から冷やす方法。希釈を避けられるメリットがあります。
- 氷水冷却: サーバーを氷水に浸して冷やす方法。
- 冷却コイル: 専用の冷却器を通してコーヒーを冷やす方法。カフェなどで使用されることが多いです。
- Q:急冷式と水出し式の違いは何ですか?
- A:急冷式は熱湯で抽出した後に冷却する方法で、香り高く風味がはっきりした味わいになります。水出し式は最初から冷水で長時間かけて抽出する方法で、まろやかでスッキリとした甘みのある味わいになります。急冷式は短時間で作れる一方、水出しは準備に時間がかかりますが長期保存が可能です。
抽出器具
器具類は目的の抽出方式とレシピを実行するためのサポーターです。特に初心者の段階では、器具を最優先で考えてしまうことから抽出の沼にハマりやすくなる点に注意が必要です。
ドリッパー
- V60 (ハリオ): 透過式円錐形ドリッパーの代表格。大きな一つ穴とスパイラルリブが特徴で、透過速度が早めで抽出時間をコントロールしやすく、クリアな味わいに。
- カリタウェーブ (Kalita Wave): 平底で3つの穴が開いたドリッパー。コーヒー粉の状態が均一に保たれやすい。
- カリタ三つ穴 (Kalita Wave): 台形で3つの穴が開いたドリッパー。安定してバランスの良い味わい。陶器製のものには保温性がある。
- メリタ一つ穴 (Melita): 台形で1つの穴が開いたドリッパー。透過速度がゆっくりで浸漬式に近く、仕上りの安定性がある。
- コレス コーンドリッパー (cores): 純金メッキのメタルフィルター一体型ドリッパー。雑味が少なく、コーヒーオイルも抽出できるため、豆本来の味を楽しめます。
- カフェック フラワー (CAFEC): 花びらのようなユニークな形状のリブが特徴の円錐形ドリッパー。フィルターとの密着を防ぎ、スムーズな抽出を促します。様々な素材のモデルがあります。
- オリガミ(Trunk coffee): 日本のロースター発祥の円錐形ドリッパー。カリタウェーブフィルター平底にも対応している。デザイン性が高くカラーや素材に様々な種類がラインナップされている。
- ハリオ スイッチ (Hario Switch): 透過式ドリッパーとしても、浸漬式ドリッパーとしても使える2wayドリッパー。その名の通りスイッチ一つで抽出方式を切り替えられます。
- クレバードリッパー (Clever Dripper): 弁付きの浸漬式ドリッパーで、お湯を注ぎ終わったらサーバーに置くまで抽出が止まる浸漬式ドリッパー。手軽に安定した味わいを実現。
- リブ (Rib): ドリッパー内側の突起。フィルターとドリッパーの密着を防ぎ、空気の抜け道を確保。
フィルター
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紙フィルター (Paper Filter): 微細な粒子やオイル分を吸着するため、クリーンでスッキリとした味わいになる。使い捨てが一般的。様々なメーカーから、素材や形状に工夫を凝らした製品が販売されています。
- CAFEC アバカシリーズ
- 各社純正品にも、円錐、台形、平底、漂白、無漂白など種類が豊富。
- sibalist 不織布混成フィルター
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金属フィルター (Metal Filter): コーヒーオイルや微粉を通すため、コクやボディ感のある、豆本来の風味が楽しめる味わいになる。繰り返し使用可能。
- cores シングルウォールゴールドフィルター
- Able KONE フィルター: ステンレス製の高精度フィルター
- エアロプレス用メタルフィルター: 様々なメーカーから販売されている
- ネルフィルター (Cloth Filter): 布製のフィルター。ペーパーフィルターよりもオイル分を通し、金属フィルターよりは微粉を抑えるため、まろやかでコクのある味わいになる。使用後の手入れが必要。
- エアロプレス用フィルター (AeroPress Filter): エアロプレス専用の紙フィルターまたは金属フィルター。
サーバー
- ガラスサーバー (Glass Server): 抽出されたコーヒーを受けるための容器。コーヒーの抽出量が見やすく、におい移りが少ないのが特徴。ハリオ、カリタなど様々なメーカーから販売。
- ステンレス断熱ボトル (Stainless Steel Server): 保温性が高く、割れにくいのが特徴。通勤時などの持ち運び、アウトドアなどでも活躍。京セラ、サーモスなどが人気。
ドリップケトル
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細口ケトル (Gooseneck Kettle): 注ぎ口が細く、湯量をコントロールしやすいケトル。ハンドドリップコーヒーには必須。
- ハリオ V60ドリップケトル ヴォーノ
- カリタ ドリップケトル カッパーシリーズ
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温度計付きケトル (Temperature Control Kettle): 湯温を正確に管理できるケトル。コーヒーの風味を的確にコントロールするために重要な機能。
- 山善 電気ケトル
- Brewista Artisan Gooseneck Kettle
- FELLOW Stagg EKG
カップ
- セラミックカップ (Ceramic Cup): 耐熱性、保温性が高く、様々なデザインがある。
- グラスカップ (Glass Cup): コーヒーの色や層を楽しめる。耐熱ガラス製が多い。
- ステンレスマグカップ (Stainless Steel Cup): 保冷性、耐熱性、耐久性が高く、アイスコーヒーやアウトドアにも適している。
その他の抽出用の器具
- メジャースプーン (Coffee Measuring Spoon): コーヒー豆を計量するためのスプーン。一杯あたりの容量はメーカーや種類によって異なります。一般的に約8〜12g程度です。
- コーヒースケール (Coffee Scale): コーヒー豆や抽出するお湯の量を正確に計測するための器具。ブリューレシオを再現性高く調整する上で非常に重要です。タイマー機能が付属しているものが多く、抽出時間の管理にも役立ちます。
- 濃度計 (Concentration Meter): 抽出したコーヒーの濃度(TDS)を測定する機器。客観的な数値で抽出を評価するために使用します。BRIX/TDSメーターなど。
- ドリップスタンド (Drip Stand): ドリッパーとサーバーを固定し、安定した抽出をサポートする器具。高さ調整や複数ドリッパー対応など、様々な種類があります。 エスプレッソマシン (Espresso Machine): 高圧でエスプレッソを抽出するための専用マシン。手動式、半自動式、全自動式などがあり、家庭用から業務用まで様々な種類があります。
- Flair Espresso
- ROK Espresso Maker
- 電動式エスプレッソマシン
- デロンギ (De'Longhi): デディカ、マグニフィカ、プリマドンナなど
- Gaggia: Classic、Babilaなど
- Breville: Barista Express、Dual Boilerなど
- JURA: Eシリーズ、Zシリーズなど
- La Marzocco: Linea Mini、GS3など (家庭用・業務用)
- タンパー (Tamper): エスプレッソ抽出時に、フィルターバスケットに入れたコーヒー粉を均一な力で押し固めるための器具。粉の密度を均一にし、抽出ムラを防ぎます。
関連用語
- 点滴抽出 (Drip Extraction): ポタポタと点滴のように水を落とし、長時間掛けて抽出する方法。ネルドリップ、水出し、氷出し方式などで用いられる。このような注水方法については、一般的に滴下式と呼ばれます。
- スピン (Spin): ドリッパー内でコーヒー粉を回転させるテクニック。攪拌効果を高め、均一な抽出を促進します。
- リンス (Rinse): フィルターペーパーを湯通しすること。紙の臭みを取り除くだけでなく、ドリッパーにフィルターを定着させる、器具を予熱する、器具を洗浄するなど、抽出環境を整える複数の目的があります。
- コーヒースラリー (Coffee Slurry): コーヒー粉とお湯が混ざり合った泥状の状態。抽出中のコーヒー粉の状態を表す専門用語です。
- チャネリング (Channeling): ドリップ中にお湯が粉の特定箇所に偏って通り抜ける現象。抽出ムラの原因となり、一部は過抽出、一部は未抽出という不均一な味わいになります。
- サイドチャネリング (Side Channeling): フィルターの側面をコーヒー液が通り抜ける現象。透過式では通常の現象ですが、量が多すぎると未抽出傾向になります。
- バイパス (Bypass): 高濃度に抽出したコーヒーに後から水を加えて濃度を調整する手法。抽出後半にかけて増加しやすい雑味を軽減し、クリーンな味わいを実現できます。
- クレマ (Crema): エスプレッソ抽出時に形成される、きめ細かな泡層のこと。コーヒーオイルと二酸化炭素が乳化して生まれる、白から褐色の泡で、新鮮な豆ほど豊かなクレマが形成されます。クレマの質や量は、豆の鮮度、挽き目、抽出温度、圧力など、様々な要因によって変化します。エスプレッソの品質を評価する一つの指標とされています。
- 4:6メソッド (4:6 Method): Philocoffea代表の粕谷哲氏が提唱する抽出手法。総注水量を5回に分け、最初の40%(2回分)で酸味と甘みのバランス、残りの60%(3回分)で強さを調整するという方法です。初心者でも再現性高く美味しいコーヒーが抽出できると人気があります。
- テトラドリップ (Tetsu Kasuya's Tetsu Drip): 粕谷哲氏が考案した、円錐形ドリッパーを使わない抽出方法。折り紙のように折ったペーパーフィルターをカップに直接セットして抽出します。シンプルながら奥深い味わいが特徴です。
- フレーバーポテンシャル (Flavor Potential): コーヒー豆が持つ香味の潜在能力。適切な抽出方法によって最大限に引き出すことができます。豆の種類、焙煎度、鮮度などによって異なります。