急冷式アイスコーヒーの作り方は?② – 氷の量計算アプリ

 目次
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    急冷式用のレシピをアプリで生成

    ・2025/07 Ver 1.2β公開 UI/UX改善・類似パターン自動生成機能・3Dチャート表示 by Claude4
    ・2023/07  Ver 1.0β公開 

    目的:

    • ”薄まる”・”ぬるい”など、調整が難しい(直接氷投入型)急冷式アイスコーヒーの正確な分量を計算
    • スマホ・pcで一発計算。高い精度と実用性を備えたウェブアプリ型コーヒー抽出最適化ツール
    • ネットや本を使ったレシピ探し、レシピ作りに掛けるコスト(費用・時間・労力)を9割方削減
    • それぞれのお好みや目的といった、各ケースに合わせた最適なレシピを瞬時に計算し、グラフィカルに表示します
    • 計算結果:氷の量、完成量、粉量、各レシオなど
    • 「氷を入れて冷やす飲み物(コーヒー、紅茶、ジュースetc)」であれば、ほぼ全てのパターンに対応可能です

    1・2杯分 ⇔ 1L・大量抽出

    濃い ⇔ 薄い

    温い ⇔ 冷たい

    • 類似レシピ自動生成機能:

    コーヒー抽出で起こりやすいトラブルの一つが、レシピと実際の工程のズレです。

    リカバリー技術:抽出工程中にリアルタイムにレシピや結果を補正するという技術には、プロでも正確に実践するのが難しいほど高度なノウハウの習得が必要です。

    この機能は、そのノウハウをソフトウェアに組み込むことで、適切なリカバリーのサポートを実現します。

    3Dグラフ上の赤い◇は、入力値に基づく予測結果を示すプランAです。

    もし、工程中の各計測値にズレが認められた場合、その周辺のカラフルな点をクリックすると、実際の状態に近いレシピと予測結果を持つ点が見付かるはずです。

    プランBの選定:その中から、納得の行く予測結果を持つプランに切り替えることで、見事リカバリー達成となります。 

    また、事前に様々なレシピをシミュレーションしたり、分量と熱量のバランス関係について理解を深める際にも役立つ機能です。

    • 各フォームに半角数字で値を入力してから計算ボタンをクリック。計算結果とグラフが表示されます
    • 計測値や用語の意味が分からない場合でも目安値を参考にしてもらうと、およその計算結果が得られます
    • ドリンクレシオという用語の詳細は下記(濃いめ:小さい値 ⇔ 軽め:大きい値)
    • コーヒースケール・温度計・濃度計(TDS値)・電卓を使ってもらうことで、より正確な目的量と目的温度に近付きます。
    • 計算された氷量は、ほぼ解け切ります。温度と濃度を一括で調整するために最低限必要な量を示しています。その後、保冷用の氷を追加するか、氷なしにするかはお好みで選択できます。
    • ブラウザのメニューからお気に入りやホーム画面に登録してもらうと、すぐに使えるようになります
    急冷式アイスコーヒー分量計算アプリ ver1.2

    急冷式アイスコーヒー分量計算ツールver1.2

    自然法則でコーヒー抽出をコントロール

    抽出条件
    ベースとなるホットコーヒーの量(g)
    目的のアイスコーヒー量と粉量の比率
    氷投入直前の温度(℃)
    ※注水温度-15℃が目安
    氷が解け切った時の温度(℃)
    冷凍庫の氷温度(℃)※家庭用冷凍庫-18℃
    3D分量関係グラフ
    ポイント
    • 目的温度5℃は良く冷えた飲み物の温度です
    • 氷温度は家庭用冷凍庫の標準的な設定温度
    • 計りと温度計を使用すると正確に調整できます
    • ドリンクレシオ12.5はやや濃いめの設定値です
    • ※1:直接急冷式の場合、ブリューレシオでの計算は遠回りです
    • グラフ上のカラフルな点を利用することで、予定レシピと実際の状態のズレをリカバリー出来ます
    熱平衡計算式
    氷量 = [(コーヒー温度 - 目的温度) × コーヒー量 × 4.2] ÷ [(-氷温度 × 2.1) + (目的温度 × 4.2) + 334]
    物理定数の根拠:
    • 水の比熱: 4.2 J/g·K(文献値: 4.184 J/g·K)
    • 氷の比熱: 2.1 J/g·K(文献値: 2.05-2.09 J/g·K)
    • 氷の融解熱: 334 J/g(文献値: 334 J/g)
    ✓ 信頼性: 本計算式は熱力学の法則に基づいており、各物理定数の正確性は国際的な物理学データベースと照合の上で確認されています。

    粉量ってどうやって計算するの?※2024/8更新

    このフォームでは、まず目標濃度の基準とするホットコーヒーを設定し、そのコーヒーのドリンクレシオを参照する、という方法を用いて粉量を計算しています。

    調整用の氷が解け切った時点のアイスコーヒー濃度と、基準ホットコーヒーの濃度が同じ程度となるようにするための簡易的な手法の一つです。

    入力欄の初期値は、次のホットコーヒーを基準として設定されたものです。

    基準ホットコーヒーのレシピ

    • 透過式(ペーパードリップ)・豆(中深煎り)・粉量12g(中粗挽き)・抽出量(目的量)150g・注水温度85℃・時間2分30秒(蒸らし込4投)
    • ドリンクレシオ:目的量 ÷ 粉量 ≒ 12.5(比率で表すと1:12.5)
    • TDS濃度:成分量 ÷ 目的量 × 100 ≒ 1.5%(やや濃いめ)

    ※用語の注意点:

    通常の抽出方式では、「目的量=抽出量」となりますが、氷投入型急冷式では抽出されたコーヒー液に加氷という形でバイパス注水を行うため、「目的量=抽出量+加水(氷)量」となります。

    また、ドリンクレシオ(Coffee Grounds to Drink Ratio)という「粉量と目的量の比率」を表す用語とブリューレシオ (Coffee Grounds to Water Ratio)と呼ばれる「粉量と注水量の比率」を表す用語は若干異なるものです。

    英語圏では「Drink ⇒ Beverage」の方が正確です。

    これらいくつかの量の比率は、抽出液のおよその濃度感を推測したり、レシピを比較する際の目安にしたり出来る点や、スケールさえあれば計算出来る点でも便利で分かりやすい値です。

    しかしながら、分量の比率とは抽出条件の中の一要素に過ぎず、おいしさや各ケースでの再現性まで保証出来るほど万能な指標ではない、という点にご留意頂ければと思います。

    基準コーヒーに合わせるため濃度調整方法(補足)

    • 加水(氷)を行うことで濃度が下がることが前提の急冷式では、あらかじめ濃度の高いベース用コーヒーを準備するという手順になります。それをドリップで準備する場合、基準ホットコーヒーと同じ感覚で注水すると、抽出時間が短くなって濃度が上がりにくくなってしまいます。
      • 注水速度をゆっくりめに調整 ⇒ 基準レシピの抽出時間と同じくらいになるようにする
    • 抽出時間以外で濃度を上げるための調整方法としては以下が挙げられます。
      • 挽目を少し細かめにする(例:中粗挽き⇒中挽き)
      • 注水温度を上げる(例:85℃⇒90℃)
      • 粉量を増やす=ドリンクレシオの値を小さくする(例:粉量 14g ⇒ 16g ドリンクレシオ 12.5 ⇒ 10.5

    レシピ調整によって、濃度や風味の印象は変化させることが出来ます。

    「どの調整方法を選択するか?」について、良い悪いという評価はありません。

    ご自身のやりやすさや風味のお好みといった状況に合わせて、適切に使い分ける事が大事です。

    このフォームの計算方法で、挽目や温度ではなくドリンクレシオ(分量の比率)を選択している理由は、不特定多数のケースやユーザーを前提とした場合、確かな計測・計算結果に基づいて調整出来る方法を選択することが適切だからです。

    今後のバージョンではサンプルレシピをお好みのものに変更出来るようにして、その場合の粉量計算にも対応したいと考えています。(…が、この記事中のものとは数学的に文字通りの別次元になるので出来ればという感じです)

    入力項目にドリンクレシオを追加し、お好みの値に変更出来るようにしました。(さらに高度で正確な計算手法もほぼ完成していますが、無料での一般公開とは別の形になる予定です)

    具体的な計算方法や考え方については以下をご参照下さい。

    関連記事:【2023再編版】急冷式アイスコーヒーの作り方は?①-氷量問題の解決編

    関連動画:ChatGPTに急冷式アイスコーヒーの作り方をきいてみたら?

    関連記事:濃度がブレない抽出レシピの作り方① -ハンドドリップのデメリットと対処法を知る- 

    関連記事:コーヒー収率計算フォーム – TDS濃度・ブリューレシオ・コントロールチャート

    関連記事:氷出しコーヒー用レシピ作成フォーム

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